こんにちは、FP-kawaです。このブログでは、経済的自立と早期リタイア、いわゆる「FIRE」を目指すサラリーマンの皆さまに向けて、お金に関する様々な情報をお届けしています。
今回は、全10回でお届けする連載の第7回目です。不動産投資編の最終回(第3回)として、「事業的規模での運営と、一見儲かっていないように見えても私が不動産投資を続ける理由」についてお話しします。
前回の記事では、借入総額1.3億円・年間家賃収入1000万円というスケール感と、月々25万円程度のキャッシュフローをS&P500などのペーパーアセットへ再投資する資産循環システムについて解説しました。
今回は、個人事業主としてのリアルな運営体制や、多くの人が感じる「リスクに対して利益が少ないのでは?」という疑問に対する明確な答えをお伝えします。
■ 5棟10室基準をクリアした「事業的規模」と青色申告
現在、私は区分所有のワンルームマンション5戸と、都内の新築アパート8部屋を合わせて計13室を所有・運営しています。
以前所有していた地方1棟RCマンション(20室)は売却したため総室数は変わりましたが、現在の13室でも不動産投資における「5棟10室基準」という税務上のラインをしっかりとクリアしています。
この基準は、戸建てなら5棟以上、マンションやアパートなら10室以上を貸し出している場合、税務署から単なる副業ではなく、ひとつの「事業」として認定されるルールです。

私の場合、13室を運用しているため、税務上も明確な「事業的規模」にあたります。そのため税理士と契約を結び、毎年の確定申告は正規の帳簿付けを行う「青色申告」で行っています。ちなみに、月々の顧問料&書くて申告の手数料で年間20万円以上の支払いをしています。
ファイナンシャルプランナーの視点から見ると、事業的規模で青色申告を行うことには大きな節税メリットがあります。最大65万円の青色申告特別控除が受けられるほか、家族への給与を専従者給与として経費化できたり、損益通算や損失の3年間繰越控除が使えたりするなど、税制上の優遇措置をフルに活用できるようになります。
サラリーマンとしての本業を持ちながら、個人事業主としても税理士と連携して事業を営む。この二足のわらじを履くスタイルは、FIREを目指すうえで節税と資産運用の両面から非常に有効な戦略となります。
■ 「1億円の借金をして利益がほとんど出ない」のに続ける理由
第6回の記事でもお伝えした通り、私の不動産事業は年間1000万円の家賃収入がありながら、ローン返済(元本+利息)や各種経費を差し引くと、会計上の所得ベース(税金計算上の利益)でのプラスはほとんどありません。
これを見た周囲の方からは、よく次のような質問をいただきます。
「1億円もの借金を背負って、所得ベースの利益がほぼ出ないなんて、不動産投資をやる意味があるの?」
非常にごもっともな疑問です。実際、リスクとリターンのバランスだけを見れば、割に合わない投資のように思えるかもしれません。
しかし、私がそれでも不動産投資を情熱を持って続けているのには、明確な3つの理由があります。
理由1:入居者様の手によって「ローン元本」が着々と減少するから
最大の理由は、毎月入ってくる家賃収入によって、私名義の借金(ローン元本)が毎月自動的に返済され、減少しているからです。
自分自身の給料から持ち出し(手出し)をすることなく、入居者様が支払ってくださる家賃によって銀行への返済が進んでいます。これにより、時間の経過とともに物件の純資産価値(物件価値 − ローン残高)が勝手に高まっていきます。
第5回の記事でご紹介した通り、地方の1棟RCマンションを購入時より1000万円以上低い価格で売却したにもかかわらず、トータルで1500万円のプラスになったのは、この元本返済が約10年間着々と進んでいたからです。目に見える会計上の利益は小さくても、裏側では純資産が確実に蓄積されています。
理由2:月25万円のキャッシュフローを「ペーパーアセット」へ循環できるから
2つ目の理由は、毎月手元に残る約25万円(年間約300万円)のキャッシュフローの存在です。
この現金手残りを単なる生活費として使うのではなく、S&P500や全世界株式(VT)などのインデックスファンドの買付原資として活用しています。不動産(実物資産)が生み出した現金を、流動性が高く複利で成長する株式(ペーパーアセット)へと変換し続けることで、金融資産の形成スピードが飛躍的に高まります。
ただ、25万円全部ではなく、それなりの金額が私のお小遣いになっています。いつの頃からか、家計を取り仕切っている妻がお小遣いをくれなくなりました・・・
理由3:サラリーマン給与以外の「強靭な事業基盤」が得られるから
3つ目の理由は、将来の「サイドFIRE」や「経済的自立」に向けた独立した基盤になるからです。
サラリーマンとしての収入は、会社の業績や個人の勤務状況、組織の都合によって変動するリスクがあります。実際、私自身も勤務先の変更やコロナ禍の影響で、年収が大きく減少した経験があります。
しかし、13室の安定した不動産を所有していれば、会社や組織に依存せずとも、毎月一定の賃貸収入とキャッシュフローを生み出し続けてくれます。給料以外の「第二のエンジン」を持っているという事実は、サラリーマンとして働く上でも大きな精神的ゆとりを与えてくれます。

■ 不動産投資は一攫千金ではなく「純資産と金融資産を育てる事業」
不動産投資は、短期間で資産を何倍にも増やすような一攫千金の投資ではありません。
しかし、「まずは中古ワンルーム1戸から試してみる」ことから始め、徐々に融資を活用して規模を拡大し、収益性が落ちた物件は適切に売却して資産を組み換えていく。
このプロセスを愚直に繰り返すことで、自分のポケットからお金を出さずに「純資産の増加」と「ペーパーアセットへの再投資」というダブルの成長エンジンを手に入れることができます。
大雑把で勉強が苦手な私でも、リスクを抑えて少額から「やってみた」ことで、ここまでの資産基盤を築くことができました。これからFIREを目指すサラリーマンの皆さまにとっても、不動産投資は非常に強力な選択肢の一つになると確信しています。
ただし、現在(2026年8月)私の手法をそのままなぞることは難しいと思います。正確には、なぞることはできるが、旨味が大幅に少なくなっているように思います。
私は中古ワンルームマンションの1室を購入することから始めましたが、今では多くの物件で価格が1.3〜1.5倍くらいになっているように感じています。そうなると資産の拡大局面ではちょっとやりづらいかなぁというのが私の印象です。
それでも、時代にあった不動産投資方法はあると思っています。今であれば小規模な中古戸建てを入手し、DIYなどで資産価値を上げる方法などが人気のようです。不器用な私には資産価値を挙げられそうにないので手を出しませんが・・・
全3回にわたる不動産投資編は今回で終了です。
次回(第8回)は、企業年金制度である「確定拠出年金(企業型DC)」の運用実績やマッチング拠出の活用、そして夫婦で財布を分ける家計管理と心の平穏についてお話しします。
本ブログでは、皆さんからのコメントをお待ちしています。どうぞよろしくお願いします。
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