こんにちは、FP-kawaです。このブログでは、経済的自立と早期リタイア、いわゆる「FIRE」を目指すサラリーマンの皆さまに向けて、お金に関する様々な情報をお届けしています。
今回は、全10回でお届けする連載の第8回目です。テーマは「確定拠出年金(企業型DC)」と、我が家の「家計管理・財形貯蓄」についてお話しします。
株式投資や不動産投資といった積極的な資産運用も大切ですが、サラリーマンが安全に資産を増やし、日々の生活で心の平穏を保つためには、会社や国の制度を賢く利用すること、そして家庭内での健全な資金管理が欠かせません。
今回は、制度の活用術と我が家のリアルな家計管理のスタンスについて、ファイナンシャルプランナーの視点を交えてお伝えします。
■ 企業型DCとマッチング拠出の活用術
私が勤務先の制度として確定拠出年金(企業型DC)の運用を始めたのは、2005年ごろのことでした。途中で一度転職を経験していますが、前職で積み立てた年金資産も現在の会社へしっかりと持ち運んで(移管して)運用を継続しています。

日本の公的年金制度は、よく建物の構造に例えて「3階建て」と表現されます。1階が20歳以上の全員が加入する国民年金、2階がサラリーマンや公務員が加入する厚生年金、そして3階部分にあたるのが、この確定拠出年金などの企業年金やiDeCo(個人型確定拠出年金)です。
2019年ごろからは、勤務先で「マッチング拠出」の制度が導入されたため、こちらも活用を始めました。マッチング拠出とは、企業年金(3階部分)において会社が拠出する掛金に加えて、加入者本人も給料天引きで掛金を上乗せして拠出できる仕組みです。
マッチング拠出の最大の特徴は、本人が拠出した掛金の全額が所得控除の対象となり、毎年の所得税や住民税を軽減できる点にあります。さらに、給与天引きで自動的に積み立てられるため、無理なく老後資金を作ることができます。
2023年2月末時点での私の評価額は約500万円(拠出累計400万円弱、評価益100万円超)でした。そして、2026年8月現在では評価額712万円、拠出金額520万円、評価損益プラス191万円まで育っています。
この確定拠出年金で築いた資産は、今のところ60歳で定年退職してから65歳で公的年金の受給が始まるまでの5年間における、貴重な生活資金の一部として充てる予定にしています。

サラリーマンとしての退職後、公的年金が入ってくるまでの「空白の5年間」を埋める資金源が確保できていることは、将来のFIREやサイドFIREを見据える上でも非常に大きな安心感につながっています。
運用商品としては、個別株や不動産でリスクを取っていることもあり、債券の割合が大きいバランス型ファンドを中心に設定しています。一時的に元本確保型商品の割合が増えすぎていたため、配分を変更しながら新興国株インデックスなども少しずつ組み入れる実験を楽しんでいます。
マッチング拠出ではなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用するプランも有力です。特に「掛金限度額の引き上げ」が2026年12月(2027年1月引き落とし分)から適用になることもあり、より魅力的になりました。
私の場合、今のところ年金よりも現在の資産拡大の優先順位が高いので、NISAへの拠出をメインにしていることもあり、iDeCoは利用していません。数年後にサラリーマンを卒業するタイミングでもう一度考えようと思っています。
ちなみに、この年金の仕組みや税制優遇をしっかりと学ぶ過程で、私は2023年にFP(ファイナンシャルプランナー)2級の資格を取得しました。YouTubeの解説動画を見たり問題集をポチポチ解いたりしながらの受験で、合格ラインギリギリの得点でしたが、自分自身の資産運用の理解を深める非常に良い機会となりました。
■ 強制的にお金が貯まる「財形貯蓄」の威力
投資を始める前の土台作りとして、もう一つ大きな効果を実感したのが「財形貯蓄」です。実際には資産形成の最初の一歩はこれでスタートしました。
社会人になってからの最初の約5年間、私は給与天引きでの財形貯蓄を行っていました。結婚を機に全額を引き出したのですが、その時点で約200万円の資金が貯まっていました。
実は、独身時代の私は給料が入るとあるだけ使ってしまうタイプで、10年間で4台の新車を乗り継ぐほど散財をしていました。もし給料天引きの財形貯蓄がなければ、結婚や新居への引越し費用を用意することすらできなかったでしょう。当時の職場の先輩から「とりあえずやっておけ!」とアドバイスされたことに、今でも深く感謝しています。
投資や貯蓄で最も大切なのは、自分の意志の力に頼るのではなく、「給料が入った瞬間に自動的に先取り貯蓄される仕組み」を作ることです。財形貯蓄や確定拠出年金のマッチング拠出のような天引きの仕組みは、貯蓄グセがついていない人にとって最大の味方になります。
■ 妻と財布を分ける「別管理」と心の平穏
最後に、我が家の少し変わった、しかし非常に平和な家計管理についてご紹介します。
我が家では、家計管理(妻)と投資運用(私)を完全に分離した「別管理」スタイルをとっています。私のサラリーマン給与から生活費を出した残りを妻に管理してもらい、投資口座は私個人で運用しています。
妻はいわゆる投資があまり好きではなく、どちらかといえば慎重なタイプです。私の株や不動産投資に対して、反対こそしないものの積極的に手伝うこともありません。
一見すると不都合があるように思えるかもしれませんが、お互いの領域を尊重し、相手の資産やマイナスを圧迫しないルールを作っているため、お金に関する夫婦のトラブルはほとんどありません。
また、家計で貯まったお金を活用して、住宅ローンの繰り上げ返済をすることがあります。ファイナンシャルプランナーの視点から言えば、超低金利の住宅ローンを急いで返済するよりも、その資金をS&P500などの運用に回した方が経済的合理性は高いと言えます。
しかし、我が家の場合は「借金が減る安心感」を優先した方が、家族全体の心の平穏が保たれます。投資において理論的な効率(数字の最適解)を追求することも大切ですが、自分や家族のストレスを減らす「感情の最適解」を選ぶことも、長く資産形成を続けていく上では同じくらい重要です。
■ 仕組み化と価値観の共有が継続の鍵
資産形成を進める上では、個人の性格や家族の価値観に合ったスタイルを構築することが欠かせません。
マッチング拠出や財形貯蓄のような「自動的にお金が貯まる仕組み」をベースに据えつつ、家族が無理なく納得できる形で家計を管理する。完璧な投資理論を全員に強制するのではなく、お互いの価値観を認め合いながら柔軟にリスクを管理していくことが、結果としてFIREへの道のりを前向きに走らせてくれます。
少額から試してみること、制度を活用して自動化すること、そして自分と家族にとって心地よい方法を選択すること。この姿勢を忘れずに、一歩ずつ進んでいきましょう。
本ブログでは、皆さんからのコメントをお待ちしています。どうぞよろしくお願いします。
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