家計の株式・投資信託500兆円時代とは? 第5回:マクロ経済から見る実質賃金低下と本当の豊かさ

FIRE

こんにちは、FP-kawaです。このブログでは、経済的自立と早期リタイア、いわゆる「FIRE」を目指すサラリーマンの皆さまに向けて、お金に関する様々な情報をお届けしています。

前回は、家計の金融資産が2351兆円に達し、その中で株式や投資信託が500兆円を超えて自己増殖している状況をデータで確認しました。

家計の株式・投資信託500兆円時代とは? 第4回:データで読み解く家計資産610兆円増の内訳と富の自己増殖
10年間で約610兆円も増加した2351兆円の家計金融資産。預金から投資へのシフトの内訳をFPが読み解き、労働で得たお金を投資で育てることの重要性と、お金に働いてもらう自己増殖の仕組み作りのヒントを解説します。

日本全体のお金が過去最大に増えていると聞くと、とても景気の良い話に聞こえます。

しかし、皆さんは日々の生活の中で、本当に豊かになったと実感できているでしょうか。今回は少し視点を広げて、マクロ経済の数字から日本の現状を見てみましょう。

■ 過去最大に膨らむ企業の内部留保

実は、国全体の資産から負債を差し引いた純資産である国富も、家計の金融資産と同様に過去最高を更新しています。

また、企業の業績も好調で、財務省の法人企業統計によると、企業が利益を社内にため込んだ内部留保は、2024年時点で約553兆円に達し、過去最大規模に膨らんでいます。

■ 労働者の購買力を奪う実質賃金の低下

ところが、私たち働く側の家計の実態は少し違います。

給料の額面が少し上がっても、スーパーの買い物代や光熱費などの物価上昇、つまりインフレーションがそれを上回ってしまっているため、実際にモノを買える力を示す実質賃金は、過去10年で最低水準に落ち込んでいます。

つまり、企業は大きな利益を出しながらも、それが労働者であるサラリーマンの給料に十分には還元されにくい構造的な歪みがあるということです。

さらに政府部門を見れば、国の借金は2025年9月末時点で1333兆円を超えて膨らみ続けています。

■ 投資は生活を防衛する切実な手段

こうした状況を冷静に考えると、株式・投資信託の残高が500兆円を突破したのは、単に日本全体が豊かになり投資を楽しむ余裕が生まれたからではありません。

インフレによって手元の現金の実質的な価値が目減りしていく中、自分の生活を守るために、やむを得ずリスク資産へ資金を避難させているというのが実態に近いでしょう。

このまま何もしなければ、物価高の波に少しずつ購買力を奪われてしまうかもしれません。投資は、自分自身の生活を防衛するための切実な手段なのです。

いよいよ次回は最終回です。こうした厳しい環境の中で、私たちがFIREに向けて具体的にどう行動すればいいのかをお伝えします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました