金利上昇から資産を守る:家族間借入で繰上返済〜第4回 実践編。電子借用書の作成手順と記載すべき必須項目〜

FIRE

前回は、印紙代を節約するために電子契約を活用するメリットと、我が家の借入条件(360万円、20年返済、半年ごと)についてお話ししました。

金利上昇から資産を守る:家族間借入で繰上返済〜第3回 コスト削減。印紙代ゼロを実現する電子契約の導入と借入条件の決定〜
家族間の借入でも必須となる「借用書」。紙で作成すると印紙代2000円がかかりますが、電子契約を使えば合法的にコストをゼロにできます。GMOサインの無料プランを選んだ理由と、夫婦で決めた借入条件(360万円・20年返済)について解説します

今回は実践編として、税務署から贈与と疑われないために具体的にどのような内容を借用書に盛り込み、どのような手順で作成したのかについて解説します。

まずはベースとなる借用書の作成

電子契約サービスにアップロードする前に、まずはWordなどで契約書(金銭消費貸借契約書)のドラフトを作成し、PDF化する必要があります。

私は今回、生成AIの力も借りながら、法的・税務的な観点を踏まえて以下の8つの項目を整理しました。

契約日

実際に妻からお金を受領したを記入します。これが契約の始点となります。

貸主の氏名

お金を貸した側である妻の氏名を記入します。

借入金額

数字の改ざんを防ぐため、漢数字の大字(だいじ)を用いるのが通例です。今回は「金参百六拾萬円也」と記載しました。

契約に係る文章

借主は貸主から上記金額を借り受け、本日これを受領したという、借金の事実を認める一文を必ず入れます。

返済期日とスケジュール

20年間かけて返済とし、最終完済日を明確に記載しました。2026年7月からスタートするため、2046年6月を完済期日としています。

利息や延滞損害金

今回は税理士のアドバイスに基づき無利息としています。後から認識のズレが生じないよう、利息は設けないものとする旨を明記しておくことが無難です。

返済方法

返済の事実を客観的に残すための重要な項目です。今回は、半年ごとに貸主が指定する銀行口座へ振り込んで支払うと具体的に記載しました。

借主の住所と署名

お金を借りる側である私の住所と氏名を記載します。

GMOサインでの作成と署名手順

ベースのPDFができたら、GMOサインでの作業です。手順は非常にスムーズに進めることができました。

ステップ1
作成したPDFファイルをGMOサインの管理画面へアップロードします

ステップ2
契約書内の借主(自分)と貸主(妻)それぞれの署名欄に、電子署名を行うためのボックスを配置します

ステップ3
妻のメールアドレス宛に送信します。妻のスマホに通知が届き、内容を確認して画面上のボタンを押して署名(承認)してもらいます

ステップ4
妻の承認後、私も自分のアカウントから署名を行えば完了です

ステップ5
完成した電子署名付きのPDFをダウンロードし、Google Workspaceのフォルダに保管します

家族間でここまで形を整えるのは手間に感じるかもしれません。

しかし、FIREを目指す私たちは長期間にわたり資産を管理していきます

将来万が一の際に、このお金は借入であって贈与ではないと客観的に証明できる状態を作っておくことは、自分たちの資産を守るための有効な防衛策となります。

次回は連載の最終回です。

無事に完済に向けたレールを敷いたあと、妻の口座へ返済された資金を楽天証券の新NISA口座へつなげる、わが家の資産形成の出口戦略についてお話しします。

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