第4回:あなたの目標額はいくら?FIRE計画の羅針盤「4%ルール」を理解しよう
こんにちは、FP-kawaです。FIREブログ連載、第4回です。 前回は様々なFIREのスタイルをご紹介しましたが、ご自身の理想の形は見えてきたでしょうか。
さて、目指すゴールが決まったら、次はそのゴールまでの距離、つまり「目標資産額」を具体的に知る必要があります。今回は、FIRE計画の心臓部とも言える「4%ルール」について考えていきます。
FIRE計画の数学的根拠、「4%ルール」とは?
4%ルールとは: 「リタイア後の年間支出を、投資元本の4%以内でまかなうことができれば、資産をほとんど減らすことなく生活し続けられる」という経験則のことです 。シンプルですね。
これは、1990年代にアメリカで行われた過去の市場データ分析(トリニティ・スタディ)が根拠となっています 。
この研究では、1926年から1995年までの70年間の米国市場のデータを使い、様々な株式と債券の組み合わせ(ポートフォリオ)から、毎年一定の割合で資産を引き出し続けた場合に、資産が何年間枯渇しないかをシミュレーションしました。
その結果、株式50%・債券50%の割合で作成したポートフォリオから、初年度に資産の4%を引き出し、翌年以降はインフレ率に応じて引き出し額を調整していく方法であれば、30年後も資産が残っている確率が95%以上という非常に高い成功率になることがわかったのです。
つまり「4%」という数字は、
- 資産の成長(リターン)
- 物価の上昇(インフレ)
- 毎年の生活費の引き出し
の3つの要素のバランスを取りながら、大恐慌やオイルショックのような激しい市場の変動があった過去のデータに照らし合わせても、資産が長持ちする可能性が高いと検証された、絶妙なラインだったのです。ちなみに、インフレを考慮しない場合はもっと多く(例えば5%)を引き出しても問題ない結果でした。5%ルールは、2025年の日本では通用しませんが、10年前の日本であれば成立したかもしれませんね。
計算してみましょう。あなたの「FIREナンバー」
この4%ルールを逆算すると、FIRE達成に必要な目標資産額、通称「FIREナンバー」を簡単に計算できる公式が導き出せます。
FIREナンバー = 年間の生活費 × 25
なぜ「25」を掛けるのかというと、1 ÷ 0.04(4%) = 25 だからです 。
では、実際に計算してみましょう。
ケース1:月20万円(年間240万円)で生活したい場合 240万円 × 25 = 6,000万円
ケース2:サイドFIREで、資産からは月10万円(年間120万円)だけ欲しい場合 120万円 × 25 = 3,000万円
どうでしょう?具体的な数字が見えてくると、現実感が増してきませんか?この「FIREナンバー」こそが、あなたのこれからの資産形成における一つの指標となります。
知っておきたい注意点
ただ、このルールは万能ではありません。いくつか注意点もお伝えしておきます。
- あくまで過去のデータ: 未来の市場が同じように動く保証はありません 。
- リタイア期間の長さ: 元々の研究は「30年間」を想定しています 。早期リタイアの場合、より安全を見て3.5%などで計算する考え方もあります
- リタイア直後の市場が肝心: FIREした直後に大きな株価暴落が来ると、計画が崩れるリスクがあります。
また、「年金もあるし、資産を少しずつ取り崩しても良いのでは」という考えもあります。FPの試験を受けた方はご存知だと思いますが、「資本回収係数」という係数があります。これは、現在の元本を一定利率で複利運用しながら、一定期間で取り崩す場合に、毎年受け取れる金額を求めるための係数です。この考えにしたがい「資産を長持ちさせながら」生活していく水準を考えていくのも有力な方法です。ただ、こちらは「長生きリスク」をどう捉えるかの問題もあります。
次回のお知らせ
とはいえ、4%ルールが「配当金でかなえるFIREへの道」の出発点として非常に有効であることは間違いありません。
次回は、「収入UP・支出DOWN・賢い投資!FIRE達成を早める「資産形成の三本柱」」と題して、目標達成までのスピードをぐんと加速させるための具体的なアクションについて考えていきます。
「自分の生活費は約◯◯万円だから・・・」というコメント大歓迎です。「読んだよ」だけでもとっても嬉しいのでよろしくお願いします。


コメント